2004年トップ・オブ・ザ・ワールド基金イベント

このイベントの背景:
常設展示物の除幕記念式典についてをまずお読みください。このコンサートホールは教育用に利用される他、さまざまな目的で活用されています。
その運営資金に充てるため、毎年基金集めのイベントが行われます。私が参加したのは2004年のことで、ツアーにしたというより、連れて行って!とお声がけをいただき、ごく少人数で行ってきました。


カリフォルニア州立大学ロングビーチ校
リチャード&カレン・カーペンター・パフォーミング・アーツ・センター主催
第二回トップ・オブ・ザ・ワールド基金イベント
2004年3月20日

第二回目のチャリティ・イベント
リチャードとカレンの功績を讃え、彼らの名前を冠にしたパフォーミング・アーツ・センター主催の基金イベント。去年が第一回で、今年は2回目です。去年は私が渋谷公会堂でのトリビュート・コンサートの監修を行っていたため、1日違いで行われるこのイベントには参加できず残念でしたが、今年は日本から数人のファンと共に行きました!

これぞアメリカの社交イベント!
このパフォーミング・アーツ・センターのロビーは赤い絨毯が敷き詰められ、本当にシックで素敵な場所なのですが、それにも増してこの日は素敵な演出がいっぱいでした。まず、入口のところに光で写し出された「Top of the World」の文字。
今日は特別に入口へと続く道にも赤い絨毯が敷かれ、何となくVIPな気分。
入口を入ると、そこに受付のテーブルがあり、オークション用の番号と共に本日のプログラムが渡されました。
フォーマル・イベントなのでタキシード姿の男性も少なくなく、ロングドレスの女性もちらほら。これぞアメリカの社交イベント!という感じで、華やかさとフォーマルな雰囲気がよく出ていました。センター自体に洗練された雰囲気があるのですが、細かな演出もしゃれていて、さすがはハリウッドをご近所に(?)抱えるだけあり、上手だなぁと感心。ロビーではワイン、シャンパン等のドリンクがふるまわられ、ウエイターやウエイトレスがさまざまなオードブルを持ってまわっていました。
もちろんそこには、全米各地およびヨーロッパからもファンが来ていました。「久しぶり~」という声が飛び交い、私もその中に巻き込まれていきました。

お金持ちの税金対策
  左手の写真は事前に送られてきた招待状です。参加費は1席150ドルからで、最高は1テーブル10席で約100万円。大学の音楽教育に役立てるための募金活動であり、このイベントは商業目的ではありません。支払う側もオークション代金等すべてが税金の控除対象になるため、税金対策で参加する企業や個人も少なくなく、アメリカのお金持ちにとっては、こういったイベントは無くてはならないものになっています。
日本人の我々にはあまり関係ありませんが、それでもリチャードに直接会えて、生の演奏をゆっくりと聞く数少ないチャンスであり、やはり見逃せない機会でした。

リチャードと待望の対面!

ラッキーなことに、リチャードとはイベント前に会うことができました。リチャードの横にいるアメリカ人男性のファンが我々のドライバー役を買ってくださいました。小さな男の子はリチャード長男コリン君。後にコリンはステージで大活躍します。

おいしかったディナー
 メインイベントは舞台の上で繰り広げられ・・・・。そうなんです。ステージ上に観客用のテーブルを置き、その前にミュージシャン用のステージを作る「キャバレー・スタイル」で(日本で”キャバレー”と言うと中年男性のエッチな場所のようで、響きが悪いのですが)、ひとつの丸テーブルには10人が座れます。テーブルの真ん中には地球儀のようなクリスタルが置いてあり、その周囲をオーキッドの花が取り囲み、こちらも素敵な雰囲気。参加者が揃うとそこからディナーが始まり、サラダ、メインディッシュのお肉、デザート、コーヒー、そして各テーブルに赤と白のカリフォルニア・ワインも置いてありました。
我々は29番というテーブルに座りました。そこはリチャードが最も良く見えるアングルの席で、事前にセンター側へ「日本から行きますからよろしく」と伝えておいただけあり、遠い国からの客人ということで、格別の配慮をしていただいたようです。毎回のことながら、心から感謝。

イベントはライブ・オークションから
さて、ディナーに続いてはメインイベント。今回はステージの写真撮影が禁止だったため、写真がなくてごめんなさい。
まずはセンター長からのあいさつ、続いてオークション。ロビーに飾ってあったオークション品とは異なる物品がオークションにかけられ、ライブ・オークションを見るのは初めてだったので、私個人としては非常に楽しく見させてもらいました。
何か入札したかったのですが、ライブ・オークションにかけられたものは全て旅行とお食事券であったため、日本在住の私には使い道がなく、何も買えずに残念でした。また会場に到着するのが少し遅くなってしまったため、ロビーに飾ってあったオークション品を見る時間がなく、そちらにも入札できず、ただひたすら残念。来年はがんばります!
ちなみにカーペンター家はディズニーランドのレストランでの食事券を落札していました。

リチャードのセットは「イエスタデイ・ワンス・モア」から
さて、ここからがイベントの目玉。まずはブルース・ブロックというコメディアンが、簡単なマジック・ショーを兼ねて雰囲気をウォーム・アップ。何でもリチャードとメアリー夫妻がある客船でブルースのショーを見て面白いということになり、今回のイベントに招いたそうです。
そしてリチャードの登場。まずはピアノと彼の歌だけで「イエスタデイ・ワンス・モア」。それから「これはアルバート・ハモンド、ジョン・ベティス、そして私で作った曲で・・・」というアナウンスに続き、オリジナルのリリースから20年後にいかに日本で大ヒットをしたかをリチャードは話してくれました。「カレンが一番好きな歌でした」という一言が響いたのか、この曲では我々全員が涙腺をやられたようでした。
仕事で行ったわけでもないし、リラックスしていたせいか、私はメモを取り忘れたため、こうしてレポートを書こうとした時、はてどこで誰が加わったやら?と不正確でごめんなさい。
たぶん、ここでバックメンバーが加わり、ステージはにわかに賑やかになる。ハーモニカはお馴染みのトミー・モーガン、ギターもカーペンターズとのレコーディングで知られているティム・メイ、他のメンバーは名前を覚えていなくて失礼!
ここでリチャードは「去年も言及したかもしれませんが・・・」と未だに制作中のクリスマス・アルバムの話しを少し。そして新曲を2-3曲披露。そのうちの一曲はたしか「This Time of Year」というタイトルでした。

トレイシーとコリンも歌を披露!
リチャード自身のパフォーマンスが一段落すると、次に次女のトレイシーがステージに上がりました。そうそう、あれは2000年3月のこと。ロビーのカーペンターズ展示物の開幕イベントに招待された時、初めて彼女がステージに上がり歌ったことを今でもよく覚えています。今回の選曲はなんと「フロム・ジス・モーメント・オン」。14歳の少女にしてはあのような難しい歌をよくあそこまで歌いこなしたと思います。それにトレイシーはカレンのような声量の持ち主であり、基本的にはアルト・ヴォイス。まだまだ未熟な歌でしたが、将来が嘱望されると誰もが異口同音に言っていました。
次に登場したのは長男でありリチャードの4子に当たるコリン。あーー、もうこの子にはお手上げです。音程がどうの、節回しがどうの、というのではなく、とにかくごく自然なパフォーマンスで、少し舌足らずなところが超かわいい。ステージ上で上がるということもなく、選曲も大人心(?)をくすぐるものがあり、「サンタさん、僕が本当にほしいのはね、ママだけなんだよ」なーんて、こんな子が私の息子だったら、可愛すぎて砂糖漬けにしていたことでしょう。コリンの2曲は大受けで、正直なところ父親のリチャードよりも大きな拍手をあっさりと奪っていました。
そして何よりも見物だったのは、娘や息子をバックアップするリチャードの満足げな表情。子供のペースを考え、確実にそして楽しげにバックで演奏していたその姿が、長年カレンの後ろでカーペンターズを支えてきた誇りと、再び家族の音楽的支えとなれることの喜びを表しているようでした。
最後は「トップ・オブ・ザ・ワールド」

子供達のパフォーマンスが終わると、再度センター長が舞台に上がり、参加アーティストへの感謝と観客への連絡事項をアナウンスし、最後は「みなさんごいっしょに」ということで、全員で「トップ・オブ・ザ・ワールド」を歌い、舞台は締めくくられました。
ステージの後、リチャードはテーブルに残ってファンや知り合いと語り合い、写真撮影などにも応じていました。
リチャードのパフォーマンス自体はそれほど長いものではありませんでしたが、滅多に聞くことのできない子供達の歌もあり、またカーペンター・センターという”身内”的な場所でのイベントで、満足度は非常に濃いものでした。個人的にはカーペンター・センターで行ったコンサートやイベントの中で、ピカ一に楽しい最高の一夜だったと思います(それは私だけではなく、去年のイベントに参加したファンも、異口同音にそう言っていました)。

翌日、ファンは豪華客船でブランチ親睦会
イベントの翌日、全米のみならず日本やヨーロッパからもファンが駆けつけていたので、ロングビーチ港に停泊している豪華客船、クイーンメリー号にみんなで集まり、シャンパン・ブランチをいただきました。豪華客船とは、動く巨大ホテルのようなもので、客船内とは信じられないような豪華な場所でした。ホント、びっくり。

というわけで日本からのファンは、その他にもカレンの新しい墓地を訪ねたり、かつて彼らの自宅であり、アルバムのジャケットにもなったダウニーの自宅を見たりと、超過密かつ充実したスケジュールで短いアメリカの日々を過ごしました。そしてクイーンメリーの後は、カーペンター家がよく通った「サンビ」という日本食店で最後の夜を過ごしました。